彼の中で、時間が止まったように思えた。まだ彼は心のどこかで『期待』をしていたのだろう。
 でもそれは全て打ち砕かれた。二人が重なる姿を見た時、もう彼が入る隙間などないことに。
 気がつくと、足早にそこから彼は離れていた。やけに息苦しく、胸が痛い。壁に手をつき、小さく咳き込むつもりが思ったよりも、大きく咳き込んだようでくぐもった声をあげる。
 こんなことになるのは初めて、人通りがないことだけが幸いである。暫く痛みに耐えた後、再び宿へと歩き出す。
 宿屋の灯りが見えたとき、
「……ロア?」
 急に背後から声をかけられ、ロアはその声に自分の姉であるアンだと気付くと、先程の強い衝撃などなかったように普段の表情を浮かべる。
「やぁ……姉さん」
「すっかり姉さん呼びなのね。別に普通にアンでいいと思うけど?」
「まぁ一応年上だからね。それに私としてはこんな言い方も構わないと思っているけどね。それよりその袋……また買い込んだのかい?」
「ご明察。いい具合に見つけてね……それより、いい女を外で立ち話させる気? 折角用意したやつが飲めなくなるでしょう?」
 袋を少しめくり、ワインのビンを見せる。その袋からはまだ数本が見え隠れしており、一人で飲むには若干多すぎる量だ。
「……はいはい。それじゃあ部屋で少しばかり付き合おうか?」
 むしろ付き合わせる気だろう?と、ロアは言葉を続けて。
 宿の階段を二人は上り、アンの部屋にロアは通される。アンが元より飲めるのは知ってはいたが、ロアはあまり皆の前では飲もうとはしなかった。
 元より周りが飲む者がいないというのがあるが、ロア自身が嗜み程度しか飲まないというのもあった。
「自分には弟がいて、それが魔王とはね……正直、突拍子もない話で信じろって言われて早々信じられるものではないけれど」
「だがそうではないと私は自分の存在を問いただす必要があるよ。そういう意味では混血だという答えは明確だと思っている。私だって、ずっと何故自分だけが大聖堂や教会にいられたのか不思議だったからね」
「それと同時にあたし達を狙う敵も確認できて、明日はその戦い……。ねぇロア、これが終わったら貴方はどうするの?」
 ロアはワインを飲もうとしていたが、アンの言葉に傾けたグラスを戻す。
「そうだな、思ってみれば全く考えてなかったよ。これが終わった後、私は……そうだな、お世話になった院長への恩を返したい」
「確か大聖堂で会ったあの子ね」
「だから一度、院長の元へ行こうと思うんだ。……どうかしたかい? 何か言いたらなさそうだが」
 一瞬、アンの表情が曇っていたように感じ、ロアは思わずそう問いかける。だが改めてみると、アンの表情はいつも見せる顔でありロアの言葉に逆に首をかしげているようにも見える。
「別に? でもこれで安心したわ、先の目標があるなら貴方は絶対に命を落とさない。ロア、あたしは貴方のことが好きよ? 何せ可愛い弟だから。だから一人だとか思わないで」
「……どう意味だい」
「さぁ、自分で考えなさい」
 意地悪だねとロアは呟き、アンは意地の悪い表情を浮かべグラスに残っていたワインを飲み干した。


 恐らく、自分の心中を察していたからあんなことを言ったに違いないと、ロアは自室に戻ってそう呟いた。
 確かに自分はここ最近、荒れていた。一応、皆の前では極力自然でいるように心がけていたがそれでも勘のいい者には見えてしまうらしい。
 だが、アンと二人で話している時は、黒い渦もなくいつもの自分だとロア自身も感じていた。神の中でアンと話す機会が多いからなのか、気が合うのかわからないが、それでもロアにとって神の中で一番安心できる人物だったからだ。
 しかし彼女と離れ、いざ自室に戻ると先ほどの光景が頭から離れずきつく瞳を閉じる。
 最終決戦、皆はそれぞれの思いでいるはずだが、何故自分だけここまで優れないのだろうか。
 妙な苛立ちと不安が彼の中で渦巻いており、もしかしたら明日、自分は下手したら命を落とすかもしれない。だが彼には返したい恩があり、それが彼をまだ冷静な自分として踏みとどまらせるものであった。
「今は忘れよう、私は私のすべきことが残されている。それを終わらせるまでは負けるわけにはいかない」
 ベッドの脇にあるサイドテーブルには、先ほどアンの部屋から貰ってきたワインがあり、気付け代わりにとその封を開ける。
「買い込み過ぎなんだ、あの人は……」
 僅かな時間しかいなかった筈だが、買ってきたワインは三本ほど空になっており、冷静になると二人で知らぬ間に相当飲んでいたようだ。
 アンの手前、ゆっくりと飲んでいたのだが、一人となった今は湯水のようにワインの味を楽しむことなくただ飲み続ける。このまま一、二本を飲みきって眠りにつくのもいいかもしれない、そう思いながら半分ほど飲み干したときであった。
「ロア……いる……よね? 入るよ?」
 ロアの表情が強張る。何故と思わず声をあげそうになったが、それよりも先に彼女――バースは部屋へと足を踏み入れる。
「あのさ……話があるんだけど」
「悪いが今は忙しい。後にしてくれ」
 自分でも驚くほど声が冷たい。今までの自分なら彼女相手にここまで冷たい言い方はしないだろう。だが今はバースと話すことよりも一人でワインを飲んでいたい気分であった。
「……ただ酒、飲んでるだけだろ。そんなに飲めないくせに」
「一体、いつ私が酒に弱いといったかな? あくまでも嗜む程度に飲んでいるだけだよ。それに晩酌相手もいないからね」
「だから、酒はどうでもいいんだよ。オレはロアに用があるの! ちゃんとはっきりしないと明日は……決戦だろ。変にしこりとか残したくないんだよ。……ロア、最近オレに冷たいよね? 普段と態度が全然違う、ねぇオレが何か怒らせるようなことした? ロアは滅多に怒らないからさ、もしオレが怒らせたなら……」
「別に」
 バースのほうを見ずに、ワインを飲みながらロアは手短に一言で言い切った。完全に早く出て行ってくれと目が言っており、
「な、何それ」
 彼女の声は怒りと戸惑いで震えていた。しかしロアはその様子を知りつつも、
「別にそんなことはない、君の気のせいだと言っている。……だから少し過剰に思い込んでいるだけで、私は普段と変わらない」
 まったく態度を改めようとはしなかった。彼の中には完全に先程のキスをする二人の姿が思い出され、これでも吐き出しそうになる感情を必死に抑えていたのだ。
「嘘だ!」
 だがバースはロアの心中を知らず、彼を睨みつけ、ベッドの前に立ちふさがる。彼女の性格だ、早々受け入れるほうでもない。
「普段のロアはもっと優しいよ。何ていうかよくわからないけど……お兄さんみたいな」
 一瞬、ロアが鋭い視線をバースに送るとそのままバースの肩を掴み、ベッドに押し倒す。
「普段? 君は本当に私を見ているのかな? 『普段の私』はこんなことはしない、だから今の私は『普段』ではないと。ふふ、面白いことを言うね。でももし私がある一面しか見せていないとしたら? 上手く演じていたのだとしたら……」
 くすりと笑うロアは普段の穏やかな表情から一転し、冷たい表情をした男の目へと変わっていた。
「私は今、最高に機嫌が悪い。だから一人になりたいのにどうして君はのこのことやってくるのかな? そう今夜は決戦前だ、その時くらいは一人で過ごしたい。もしこの部屋が気に入ったのならいればいい。ただし、私はここへは戻らない。どこかで休むことにする」
「ロア……ねぇ、おかしいよ。やっぱり悪酔いしてるよね? お願いだからちゃんと話を聞いてよ……やっぱりロアが怒ってるのはオレのせい? オレが余計なことしたとかそういうことなの? あの優しいロアはどこにいったんだよ!」
「優しいロア? ここにいるよ」
 手をバースの顎へと伸ばし親指でそっと彼女の唇の形にそって撫でる。ぞくっとバースの体が震えるのを楽しむように、そっと耳元に唇を引き寄せる。
「やだ……なんで、何でだよ!」
 バースはロアの行動に目を大きく開かせていた。そもそも彼が自分に対し、冷たい表情を向けた記憶が全くないのだ。彼女の中でロアは常に優しい笑みを向け、時折人をからかう一面はあっても、それでも邪険に扱われたことはない。彼は文句一つ言わず、ずっとバースの為に動いてくれた。
 それがどういう流れだろうか。彼の瞳は冷たいままで、バースのことを嫌っているようにも見える。
「何を怖がっている? 私が君に触れてきたことは今までも普通にあったよね、それが今はこんな状態だというだけじゃないか」
「だから悪ふざけはやめてよ!」
「……もう、どうでもいいんだよ。今の私にはね……だから何をしようと勝手だろう。もう疲れたんだ」
 その台詞はバースに向けたというより、自分に向けたものであるように思える。何故ならその時のロアは冷たい視線を向けてはおらず、むしろ無気力な目をしていたからだ。
「……君はこのまま大人しくしているといい、君は私といる理由はない。私も君といる理由がない」
 何ならアルバートでも連れ込んだらどうだ? と最後にロアは言いそうになったが、流石に自分自身、まだ受け入れることが辛くその言葉だけはぐっと押し込む。
 ロアはベッドから離れると、呆然とするバースを置いて部屋を出て行った。


 ドロドロとした感情は時間がたてば、彼の中でゆっくりと冷却され、彼に残るのは悔いであった。街から離れ、ある森の中でロアは一人ため息をついた。何も考えず、思うままに言ってしまったことを早々と反省しているのだ。
 常に彼女の喜ぶ姿を見続けたいと思っていたロアにとって、先程の自分の行動は愚か以外何もない。
「完全に嫌われただろうな……私は何をどう間違えてしまったのだろうか。もう戻れそうにないな」
 今頃、アルバートに泣きついているのだろう。あれだけ冷たくしたのだ、きっと帰ったに決まっている。
 ロアはただ自分の嫉妬を彼女にぶつけてしまったのだ。自分でも処理しきれない感情を偶然居合わせた彼女に全てぶつけた。彼女はロアの想いを知ることはないのに、なのにロアは彼女にぶつけた。

「でもきちんと謝らないと……だがそれを言う前に逃げられるか、殴られるだろうな」
 完全に絶望的だとロアは覚悟する。彼女を好いていたはずが最終的には自分から嫌われる行動を起こすなど想像できなかった。アルバートとバースがキスする場所など見なければこうはならなかったと言い訳をする気にもならず、適当に森を歩いてから帰ろうと思っていた。
 夜の森は恐ろしいのだが、でもそれに勝る神秘も帯びている。魔物と戦う術さえあれば、ロアはいつでもその神秘に触れることができた。
 森は梟の鳴く声と、風で葉がざわめく音のみが響き渡る。本当はこのままバースに会わないまま朝日を迎えたいとロアは思っていたが、それでは解決にもならず、むしろ心の憂いが残ったまま決戦を迎えるのは好ましくないと腹を括る。元は自分の態度のせいなのだ、それに彼女にはやはり笑顔でいて欲しいというのが一番だと改めて気付かされた。
「まずいな……このままゆっくり歩いていたら、それこそ明日の戦いに響くな」
 完全に奥まで入り込んだらしく、辺りは木しか見えず街の街灯や、屋根も見えない。普段は散歩にいちいち魔力を使うことはないのだが、このままではバースと話す時間どころか明日の決戦にすら響くという事態だ。
 風の力を使い、彼は木のてっぺんまでゆっくり上昇する。もちろん、そのような場所に立つ人間などロアしかおらず、この位置なら森全体を見渡すことができた。
 ふと彼の視線の先、そこは周りの木々と違い生い茂る葉がなかった。まるでそこだけが真冬のように、枝だけが姿を見せている。しかしその枝もどこか曲がっており、周りと異質であることだけは確かである。
「魔物か……何故、こんな時に」
 ロアの体は既にそこへ向かっていた。このまま見逃すことだけはどうしてもできなかった。彼が純粋に魔王としてなら、そのまま放っておくのだが今の彼は――いや、これはケイ達にも言える話だが、困っている人を放っておくことができなくなっていた。簡単に考えても、あのまま放っておけば魔物は着実に森を枯らし、街にまで被害がでるだろう。
ならその被害を誰が止めればいい?
 腕のたつ旅人が直ぐに助けに入るとは限らないのだ。それに街に被害が及んだ時点でもう遅い。今のうちの叩くのが最善であり、その最善のときに彼はあっているのだ。
 遠目からでは確認できなかったが、いざ近づいてくると、薄紫の(もや)が辺りを覆っていることに気付く。どうやらこの靄木々を枯らしている原因のようだ。
「毒性か……まぁ私には何の問題もないが、慎重にいこう」
 自分の体ギリギリに薄い風の膜を作ると、靄の中心へと入っていく。薄紫が濃さをおび、紫色の靄が辺りとつつみはじめた頃、そこに歪な形をした巨木がそびえたっていた。周りの地面からは根が姿を現しており、その根の一本一本が命あるように脈を打っている。
 木の姿をした魔物に間違いなかった。その姿を見ると、彼の脳裏には以前バースが女性であることを知られた時の木を思い出す。あれも同じように木の魔物であったが、こちらはそれとはまた違うようだ。
 この魔物は近くの生命体を捕食し、力を蓄える。恐らくこの靄は捕まえる際に体の自由を奪うものであろう。そして本体が獲物を取り込み、ゆっくり生気を吸い取っていく。
 その証拠に木の本体と思われる丸い球体の下にはミイラ化した動物が落ちており、何より球体が動く度に、地を這う根も同じように波打つところから魔物の中心部なのであろう。
 根が自分を捕らえる前に倒そうとロアは剣を抜く。球体の活発な動きから、今何かしらを捕らえているのだろう。
 だがその時、彼の視界に赤の布がひらりと舞うところを見た。
 ロアの脳内に以前、首にかかるものを見て『それは赤いマフラーとかでいいのかな?』と彼女をからかったことを思い出す。
 球体の近くに落ちるバースの私物。球体は『何か』を取り込んで、ぐちゅぐちゅと嫌らしい音をたてながら活発に働いている。
 呟くより早く、ロアは球体に向かっていた。その最中に球体を守ろうと根が彼を襲うが、その根を雑に切り払う。
「私の邪魔を……するな」
 普段の彼から、剣士になったロアの瞳は鋭く、八方からくる根を一人で相手しながら確実にバースの元へと向かっている。
「この負けず嫌い……大人しくしていればいいものを。でもこれは私のせいだ……すまないバース」
 静かに謝り、再び剣を握り直すと、根と球体を繋ぐ部分を切り、球体は地面へ落とした。何かの繭のようで、ロアはその繭の中にいるバースを傷つけないように綺麗に繭を半分に切り落とす。
 毒を吸ったせいか彼女は気を失ったままで、ロアは自分を覆う膜の中へ彼女を抱きかかえる。
「大丈夫、すぐ安全な場所へ連れて行くから」
 バースに声をかけるロアは普段の優しいロアだった。彼女の外見を見るに、まだ取り込まれて少ししたくらいで、特別命に別状はないようだ。しかし、これは自分の責任だとロアはバースを抱えながらそう思う。
「今は私が君を護る。もう好き勝手にはさせない、来るがいい。だが直ぐに終わらせる」
 ロアにはこの巨木の魔物や、それにつられてやってきた魔物の姿など道端に転がる小石と見ていた。彼が静かに微笑み、それから数分も立たぬうちに靄の中から何かが飛んでいく姿が見えた。


 ロアはバースを大事そうに抱きながら、木の下に座っていた。まだ森から出ておらず、このまま待っていれば、直に目を覚ますだろう。
「目を覚ましたら、直ぐに謝るよ」
 そっと頭を撫でる。自分の浅ましい嫉妬を彼女にぶつけてしまったこと、追ってくる彼女に気付けず危険な目にさらしたことを。
「酷いことしたのに……でも君は来てくれたね」
 それが凄く嬉しいよと囁き、優しく彼女を抱えなおす。最初は宿屋まで連れて行こうとしていたのだが、二人だけで話したいと思ったときこのまま森にいたほうがいいだろうと思ったからだ。
「……私は君が好きだよ。だから君がアルバートのことを気にかけたり、君達がキスするところを見た時、狂うくらい嫉妬した。……でも私が君に入る隙はもうどこにもないね。私は一人の男じゃなく、兄としてしか見てもらうことしかできない。悲しいけど、でもそれでいい。私は大事なことを忘れていたから」
 バースはまだ目が覚める様子はない。
「私は君の笑顔を願っていた。君がアルバートと共にいて笑顔でいつづけるならそれでよかった、私は君の一番の異性になれなくとも一番の兄ではいられる。 ……でも最後に一つだけ我まま、いいかな? 今だけでいい、君は知らない。私だけが知っていればいい、だから最後の夢を見させて欲しい……」
 頬を撫で、顔をゆっくり近づける。
「……愛していたよ、バース」
 これが最初で最後だとロアは思いながら。
 全てを今、断ち切るため、そして新たな決意のため、ロアは静かに口付けた。


 ケイは飽き飽きした顔で、ジョニーを見ている。一方、ジョニーは興奮冷めないといった面持ちである。
「もう一度言おう、明日はシムメールとグヴェンを倒すと」
「だよね……そうか明日で決まるんだね、全部」
 ジョニーの懐には彼女達の父親である、前代魔王から受け取った時計が入っている。最初、そんな大事なものは自分より前代魔王の実の子であるケイ達が持てばいいと主張したが、皆が口を揃えジョニーが持つべきだと無理やりに持たせたのだった。
「だが無理はしなくていいのだぞ? お主の戦闘能力は前とさほど変わっておらぬからな。大丈夫だ、わらわが守ってやる」
「え、ちょっ……ボクだって少しは強くなったんですけど」
 ふて腐れるジョニーの姿にケイは微笑みを浮かべると、
「でも我らにない強さをお主は持っている。だからそれが我らに支えでもあるぞ、ジョニー」
「何かそう言われると嬉しいね。……そうだ、ケイ。ケイ達はこの戦いが終わった後どうするんだい?」
「そうだな……それぞれやりたいことがあるなら、それを止める気はない。わらわはもっと己を高めるために修行したいと思う」
「修行ってそれ以上強くなってどうするんだい! ボクは……やっぱり自分の夢を諦めたくないな。まぁそれで皆と離れるのは寂しいけど」
「わらわは寂しくはないぞ。わらわの中には常におぬし達がいる、そう思えば別に一人の修行は苦にならん」
「そうか、そうだよね。ボク達は離れていても仲間だね」
「その通りだぞ、ジョニー。明日、決着をつけよう。わらわ全てに」
 二人は宿屋の窓から、夜空を見上げた。今、皆もそれぞれの思いの中同じように空を見ているのだろうか。
 明日は決戦――ついにその日がやってこようとしていた。

NEXT
BACK

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送